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池袋アートギャザリング公募展
IAG AWARDS 2020 EXHIBITION
20/07/17[金]-20/07/19[日] @ 東京芸術劇場 5F Gallery1

池袋から世界へ、新しい才能の発掘に参加しよう!
「IAG AWARDS」は池袋の街や人とアーテイストをつなぐ「池袋アートギャザリング(IAG)」が企画運営する公募展です。
全国からの応募者439名の中から現役美術作家を中心とするIAG審査員がジャンルや年齢を問わず選抜した51 名の精鋭アーテイストたちが集結!
会期中のさらなる審査により、IAG審査員たちが選ぶ「IAG各賞」ほか、「豊島区長賞」や池袋エリアのギャラリーなどによる「IAG PARTNERS各賞」、来場者投票の結果による「オーディエンス賞」も決定します!!

サウンドアーティスト
おおしまたくろう / Oshima Takuro 

● 主な技法:楽器制作とそれに伴う技法(奏法、記譜法)の考案、フィールドレコーディング、メディアパフォーマンス

 「滑琴(かっきん)」はスケートボードの裏にエレキギターの部品を取り付けた創作楽器である。通常のエレキギターは本体を脇に抱えて弦を指で弾くことで発音するが、滑琴では本体に乗って街を走行することでアスファルトの凹凸により弦が振動して音が鳴る。またカーブを曲がる際の体重移動による弦の張力の変化によって、音高を操作できることから、街のカタチを楽譜に見立てて演奏できると考えた。
 作者は滑琴に乗ることを「演走(えんそう)」と名付け、街に対する新たな身体感覚を得るための行為として提唱する。例えば滑琴に乗って街を走行すると、歩いている時には気にならなかった小さな段差やアスファルトの凸凹が滑琴を鳴らすためのキッカケとして意識されて、見慣れた街が普段と違って見える。これは滑琴というメディアを通して、私たちが街に対する新たな身体感覚を獲得したことを意味する。
 普段は意識されないものや有害とされているものを「ノイズ」と捉えて、普段はノイズと考えられる凸凹した道も滑琴に乗れば音楽的要素に変換できることから、滑琴を演走する行為を「街のノイズを音の豊かさに変換する行為」だと主張する。キレイに整備された街だけが住みやすい環境だろうか。ノイズとされるものの存在が認識され、ノイズのままに居座ることを許される寛容な態度を持った街こそが住みやすい環境ではないか。街のノイズを利用して音を鳴らす滑琴は、ノイズの持つ豊かさを音楽に変換して人々に届ける音響メディアである。

おおしまたくろう

おおしまたくろう Profile

1992年 京都府生まれ

情報科学芸術大学院大学 メディア表現研究科 修了

◆受賞歴
2019年度 大阪市芸術文化振興 後期 採択
おおさか創造千島財団 2019年度 創造活動助成 for U30 採択
サウンドパフォーマンス・プラットフォーム2018 公募選出
第23回学生CGコンテスト アート部門 優秀賞
PTC Creoデザインコンテスト2014 審査員特別賞

◆展示歴
いろんな人といろんな街のフリーペーパー展(2020/港まちポットラックビル/愛知)
元町芸術高架下大学2020 RoaringTwenties(2020/プラネットEartH/兵庫)
Skateboard meets Electronic Guitar おおしまたくろう楽器展 #1 滑琴(2019/FIGYA/大阪)
SOUNDやろうぜ(2019/ギャラリーフロール/京都)
Maker Faire Tokyo 2019(2019/東京ビックサイト/東京)
揖斐川ワンダーピクニック2018(2018/三輪神社/岐阜)グループ出展
No-interaction(2018ギャラリーフロール/京都)
アートまるケット「花は色の棲家」(2015/岐阜県美術館/岐阜)グループ出展
ICC OPEN SPACE 2015(2015/NTTインターコミュニケーション・センター/東京)グループ出展

◆インフォメーション
PLAY A DAY(毎日PLAYする)をモットーに、身近な道具を改変した楽器の制作とそれらを組み合わせた少し不思議なパフォーマンスを行い、音楽や楽器の名を借りた遊びやユーモアを提示する。
近作に車のウィンカーのタイミングのズレを利用したグルーヴマシン「NB-606」、魂柱を失ったバイオリンを昆虫として蘇らせる「Violinsect」など。音の実験ワークショップ「SOUNDやろうぜ」を主宰。