画家
オギハラ フウカ / painter
● 主な技法:日本画
浮世絵とは、断絶ではなく接続である。顧愷之の流麗な線から始まる東洋人物画の精神は、やまと絵を経て浮世絵へと流れ込み、さらに現代のアニメーションへと継承されてきたといえよう。しかし、近代以降の美術史は、しばしばこれらを個別の文化圏の産物として分断してきた。
オギハラは本展において、浮世絵を孤立した江戸文化の産物としてではなく、東洋美術における連続性の中の一つの結節点として捉え直すことを試みた。それは敦煌の壁画から日本の絵画へ、そして現代の視覚表現へと続く長い系譜の中に位置づけられるべきものだ。
浮世絵を見つめ直すことは、分断された美術史の境界を再接続する行為に他ならない。墨と線によって紡がれてきた東洋の視覚言語は、国境や時代を越えて、今もなお私たちの目の前で息づいている。

オギハラ フウカ Profile
1997年 東京都生まれ
京都市立芸術大学日本画専攻修士課程 卒業
2025年 中国美術学院中国画専攻碩士課程 卒業
2025年 中国美術学院中国画専攻博士課程 1年
◆受賞歴
2017年第17回佐藤太清賞公募美術展 入選
2018年三菱商事アートゲートプログラム奨学生選出
Independent Tokyo2018 入賞、審査員特別賞「三浦次郎賞」受賞
第38、39、41、42、44回三菱商事アートゲートプログラム 入選
2021年佐藤太清賞公募美術展 入選
アダチukiyoe大賞展 大賞
中国美術学院卒業制作展 銅賞
◆展示歴
2018年「オギハラフウカ展」東京
2021年アダチKiyoe大賞 大賞
2022年個展「沈黙に坐す」京都
2023年個展「浮生若夢」マカオ
2024年個展「独りで花を愛でる」東京
2025年「浮世絵現代展 UKIYO-E IN PLAY」東京
◆インフォメーション
オギハラフウカの制作は「境界」をテーマに、東洋的な美意識の探究と融合を目指すものである。中国にルーツを持つ、複雑に絡み合う東洋の文化を基盤としながら、画面の中で様々な境界を横断・接続していくことを試みている。自身の中国留学の経験をもとに、古典に立脚しつつ、日中における現代の価値観へも向き合っている。そして新たな美意識を再構築する絵画を描き、過去と現代、内と外、東洋と西洋——あらゆる境界を超え、交差点に立つ絵画の在り方を模索していく。
