エンジニア+アート作家
大関慎吾 / SHINGO OZEKI
● 主な技法:精密金属機械加工.彫金
絡繰り仕掛けの張り子を作りました。
魔除け、身代わり、願掛けとして作られてきた日本の民芸品。
姿を変えることなく伝統を継承してきた彼らに現代の技術を用いて
次なる進化を創造してみました。
民芸品は日本全国そして様々存在し、役割としては魔除け、身代わり、など生活に密着していました。
作り方仕組みは昔から継承され続け
和紙で覆われた張り子ももれなく魔除け、子供の成長を願い作られたとあります。
今回は民芸品の中から1つ、張り子をベースに
身体シルエット=現在
中の絡繰り=未来へ向けての変化、未来への挑戦
がれき=今までの技術、大事だが現状に慢心してはいけない。これを基礎に次の挑戦。
今までの技術を踏み台に。
と表現しました。
まとめると今までの経験を糧に次に行きましょうということ。
足場が不安定なのはこの挑戦に未来があるのかまだわからず自信がないからです
この震えながら立っている姿が自身の今の心境ということになります
過去に経験したことのない緊急事態宣言によって
私たちの生活は少なからず変化を強いられます。
これは良いな。と思う取り組みも有れば、
これはしんどいな。って噛み砕くのに少々時間を要するものもありました。
時代が変化するときにはどうやら良い事とちょっと面倒なことが
セットでやってくるみたいです。
ですがこの先も生きていく以上時代の変化に我々は対応していかなければいけません。
しかしその変化というのも中々厄介なもので
自分発信ならすんなり適応できるのに誰かに力技で曲げられた変化は少々しんどい。
今回私が焦点に当てたのはこの部分
「変わらなきゃいけない。でも面倒だし少し怖い。でも変わらなきゃ。」
このメンタルの状態を想像し作品で表現しています
表情のない張り子は自身の感情によっては悲しんで見えたり微笑んで見えたり
首を傾げて俯いてい見えたり。
私は上を見上げている時の表情が好きです。
大関慎吾 Profile
1984年 神奈川県生まれ
武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科金属工芸専攻 卒業
◆受賞歴
musa2アートデザイン展2019特別賞
◆展示歴
musa2アートデザイン展/2018
autodesk meetup /2018
musa2アートデザイン展/2019
◆インフォメーション
金属加工業のエンジニア、工業デザイナーと同時にアート製作活動をしています
エンジニアやデザインは顧客の望むものをカタチにすること。
一方でアートは自身の想いやメッセージをカタチにし発信するものだと解釈しています
培ってきた技術や知識、想いを加工技術を用いてアートに落とし込んだらどんな作品に仕上がるのか。
3DCADや切削加工、彫金などハイテクとローテクを交えた作品制作をしています
作品を通じて少しでも多くの方に金属加工を身近に感じていただき、
記憶の片隅でも残していただけるような作品づくりをコンセプトに活動しております