アーティスト
よしだ智恵 / Yoshida Chie [B1 Atelier West]
● 主な技法:パネルにアクリル
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よしだ智恵
「緘口令」
パネルに白亜地、銀箔、硫黄、アクリル板、アクリル絵の具・金具
51.5×73×5cm
220,000円(税込)
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よしだ智恵
「傷口から花が咲けば」
パネルに白亜地、アクリル絵の具
41×53cm
99,000円(税込)
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よしだ智恵
「それはただの代替品」
パネルにアクリル・墨
P10
108,900円(税込)
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よしだ智恵
「世界に色を与えていく」
パネルにアクリル・墨
P10
108,900円(税込)
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よしだ智恵
「涙が腐る」
パネルに銀箔・アクリル・墨
F10
108,900円(税込)
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よしだ智恵
「HINOMARU」
パネルにミクストメディア
F0
11,000円(税込)
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よしだ智恵
「ヒーロー」
パネルにミクストメディア
F0
11,000円(税込)
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よしだ智恵
「ループ」
パネルにミクストメディア
F0
11,000円(税込)
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よしだ智恵
「●」
パネルにミクストメディア
F0
11,000円(税込)
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Soon
よしだ智恵
「」
私はタブーについて作品を作っています。そのタブーには2種類あり、一つは個人的なトラウマか派生したタブー、もう一つは社会的な問題のタブーです。
初のタブーは私と実母の関係性という個人的なタブーでした。私は10年以上実母に会えていません。理由は「上の子(私)はお金がかかるからいらないです。下の子(妹)は私が育てます。」と言ったからです。この言葉がきっかけで私の中で母親のこと家族のことがタブーになりました。
しかしタブーに蓋をしていると悪夢にうなされるようになったのです。この問題を美術で解決することはできないのはわかっていますが、自分の中で問題を超越することはできるかもしれないと思い、黒い四角形で描いた作品を隠すという作品を作ってきました。 黒い四角形を人間の合理的思考の象徴だと考えており、自然界には存在しない四角形を生み出せれる私はたとえ母親に人格を否定されても人間だという証拠だと考えています。
そして作品が黒い四角形で見えそうで見えなくなっているのは、私が母親と会えそうで会えない関係性を表現しています。
ここ数年はでは社会的なタブーも作品にするようになりました。ある国でアーティストが政府による検閲によって展示を妨害されギャラリーのドアが溶接された事件がありました。そしてその国はいま戦争を起こし国際社会から孤立している状況です。
私はギャラリーのドアが溶接されたという事実に強い危機感を感じました。いま日本は新しい戦前を迎えました。戦争に対する主観的な憎悪がない状態で、新しい戦前という時代を客観的に記録した作品を制作しようと思い、あえて自分で黒い四角形を用いて自分の作品を検閲してみました。
平和学者ガルトゥングも「平和活動には芸術活動が必要不可欠で、戦争をいう問題は解決ではなくみんなで向き合うことで超越することが可能である」と述べています。
作品が戦争解決や平和維持に直接影響を与えるとは思えないですが検閲や戦争というタブーにあえて向きあうことで何かが変わるかもしれないと期待しています。
「当たり前」と自分たちが感じる価値観そのものを疑い、そこから距離を置き、自分を批評的に見ることによって自由を獲得できるのではないでしょうか。美術を通じて歴史を再訪し、学び、俯瞰することが求められています。
よしだ智恵 Profile
1992年 岐阜県生まれ
2016年 名古屋芸術大学美術学部美術学科洋画コース 卒業
2011年 岐阜県立加納高校美術科 卒業
◆受賞歴
2016 名古屋芸術大学卒業制作展……学部長賞
三菱商事アート・ゲート・プログラム 第33回チャリティー・オークション……入選
2022 枕崎市国際芸術賞展……入選
2023 いい芽ふら芽in Nagoya……入選
2024 100人10……入選
SHIBUYA ART AWARD……入選
◆展示歴
2024 100人10 ー 渋谷キャスト/東京
語る抽象画展voi.16 ー ACT/東京
2023 いい芽ふくら芽 in NAGOYA ー 松坂屋名古屋/愛知
2023 個展今はこれしか言うことができない ー 渋谷ヒカリエ
2022 枕崎市国際芸術賞展 ー 枕崎市文化資料センター南溟館/鹿児島
2019 あいちトリエンナーレ2019 ー シティープラザ2階にて壁画製作/豊田
2018 しんかぞく ー B.Esta337(共同アトリエ)/東京
2017 JCAT Show Case ー Gallery Max NY/ニューヨーク
2016 三菱商事アート・ゲート・プログラム 第33回チャリティー・オークション展 ー GYRE/東京
2015 第43回名古屋芸術大学卒業制作展 ー 愛知県美術館/愛知
◆インフォメーション
1992年岐阜生まれ、2016年名古屋芸術大学美術学部洋画2コース卒業後、渡カナダ。NYとロシアで展示活動を行い現在、東京を拠点に活動中。両親の離婚を期に家族のあり方を問う作品を発表してきたが、近年では戦争や検閲をテーマに、アクリル絵の具やおもちゃなどを用いた作品を作り、タブーと検閲と不自由をテーマに制作を続けている。主な展示と受賞歴に渋谷ヒカリエで個展、あいちトリエンナーレ2019(グループでの参加)、JCAT Show Case(NY)、100人10入選、三菱商事アート・ゲート・プログラム入選などがある。