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池袋アートギャザリング公募展
IAG AWARDS 2024 EXHIBITION
24/05/24[金]-24/06/02[日] @ 東京芸術劇場 5F Gallery1&2

美術家
カトウアヤコ / Artist 

● 主な技法:アニメーション、写真

人間は人間の生活のみに意識を向けがちですが、私たち人間はすべての生き物と一体となって存在しています。全ての生き物の間には連続的な関係があるのです。この作品は、とりわけ古くから人間と深い精神的関わりのある鳥に注目し、彼らとの連続性を表すことを目的としています。今回は生活の中で特に気になった鳥を3種選び、作品にしました。1種目は人間によって絶滅寸前に追いやられたアホウドリです。現在は保護活動が行われ絶滅は免れていますが、海洋プラスチック問題というまた別の人間による被害を受けている海鳥でもあります。彼らが餌と思って雛鳥にプラスチックを食べさせ、その餌が原因で雛鳥が死んでしまう事故が相次いでいます。親鳥の悲しみに共感する事、また、雛鳥の苦しみに共感することを目的として作品を制作しました。2種目は人知れず数を減らしているスズメです。非常に身近な鳥だからこそ意識していないかも知れませんが、近年その数が減少しています。その原因んはハッキリとはわかっていませんが、人間の住環境、生活環境の変化が、スズメに大きく影響しているようです。そして3種目は宮城県のハクチョウです。現在、宮城県はアジアでも有数のハクチョウの越冬地となっています。しかしながら、私自身も、宮城県出身であるにも関わらず、彼らの暮らしについて全く何も知りませんでした。2021年からNPO法人バードリサーチで行っているハクチョウ調査に参加し、ハクチョウの暮らしもまた、人間の暮らしと密につながっていることを知りました。ハクチョウという美しい鳥と同じ地上に生きていることの喜びを作品に込めました。鳥たちを知ることは、人間を知ることであり、地球の現在の状況を知ることにも繋がります。これらの作品は、生き物たちの命を自分の事として受け止めるためのものであり、私たち人間が多種多様な生き物たちと同じ地上につながって存在し影響し合っているという事実について語るものです。

カトウアヤコ

カトウアヤコ Profile

1984年 宮城県生まれ

2021年 東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻 修了

◆受賞歴

◆展示歴
2023.10.21-10.26 個展 TURN ANOTHER ROUND カトウアヤコ「連続的存在へ」

2021.03.18-05.17 東京藝大アートフェス2021展示参加

2021.01.29-02.02 第69回東京藝術大学卒業・修了作品展参加

2017.9.17-10.21「Lost and Found 展 ~This is My Letter to the World~」 参加 アーツ千代田3331アキバタマビ

2016.6 個展 humanité bis 大沼彩子展 OHNUMA Ayako 「イメージは生きるためのものか」

2013.12 個展 humanité bis 大沼彩子展 OHNUMA Ayako 《普遍的無意識の中に鳥がいる》

◆インフォメーション
アニメーション、写真というメディアを用いて、人間と世界の連続性を表す作品を制作している。作品によって個人と世界の境界を融解させ、自分自身が地球と一体となった生命体であることを表現している。