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池袋アートギャザリング公募展
IAG AWARDS 2024 EXHIBITION
24/05/24[金]-24/06/02[日] @ 東京芸術劇場 5F Gallery1&2

草間茂樹 / Shigeki Kusama 

● 主な技法:インスタレーション、パフォーマンス

「Kai-Jin」
安曇野には遠く、深い物語がある。北峰の雄大な山塊を借景に、鮮やかな田園地帯とその間を縫って走る水線の堰。その清廉で穏やかな風景の背後に、厳しく移り変わるこの地の自然とその水利に、荒々しく、決意を持ち対峙してきた「海族・阿曇の人々」の躍動的な速度感を見る。現代の後戻りできない文明の行末。穏当な空気の背後で奏でられる不穏な旋律。安曇野はかつて黒澤明の映画「夢」の中で「ディストピア」に対峙する「ユートピア」として描かれている。産業社会を「脱構築」し、そこから甦ったものがあるならば、しかし、それは一体何処へ向かうのか。Kai-Jinは速度を上げて安曇野を疾走する。「オニニ、ナリタイノカ?」(※1) Kai-Jinは鬼なのか?併存する違和感と疾走感。身体性を伴い動き出す作品とその場所の意味。時空を超えたニヒリスティックな表現の中に「逃避の美学」を問いかける。
                          (※1) 黒澤明監督、映画『夢』第7話「鬼哭」より

草間茂樹

草間茂樹 Profile

1971年 長野県生まれ

1995年 金沢大学経済学部経済学科 卒業

2022年 事業構想大学院大学・事業構想研究科 修了

2023年 京都芸術大学大学院・芸術環境専攻・超域制作学研究(保科豊巳ラボ) 2年

◆受賞歴

◆展示歴
2023年9月 安曇野市 × 京都芸術大学・連携アートプロジェクト「夏展」
2024年1月 安曇野市 × 京都芸術大学・連携アートプロジェクト「冬展」
2024年4月 Gakko Chronicle展(茅野市民館)

◆インフォメーション
私はアートの世界とは程遠い金融・投資銀行の世界で日米で約30年近く金融実務の専門家として生きて来ました。しかし、成長資本主義の本質とその限界を垣間見るにつけ、創造的事業そのもののあり方を研究する過程で、そこにアートとの融合の可能性を感じ、現在、カオスの時代に超域における新しいアート表現を大学院で研究しています。いわゆる芸術教育を受けた事のない私ですが、身体性を伴うものの感じ方や人の観念と、社会とそのイデオロギーの間を彷徨いながら、感覚的な表現を研究しています。