張 瑞麟 /
● 主な技法:インスタレーション
「雨の庭池Ⅱ」は前作「雨の庭池」の続編で、雨の日に映る風景と雨の波紋が溶け合う景色を着目したインスタレーション作品である。
この作品では、地面に近い3つの方形水盤がハーフオープンの空間に対角線上に配置され、それぞれが異なる風景、例えば建物・空・木々などを描き出すようになっている。そのような静謐な風景が、水中の装置によって折られた波紋で溶け込んでいる。
これにより、水紋を手がかりとし、雨の風景が水面というステージに凝縮され、体験者の雨景体験の記憶を擽るように呼び起こす。
張 瑞麟 Profile
1996年 中国生まれ
2024年 東京藝術大学 大学院美術研究科デザイン専攻 博士課程 2年
2022年 東京藝術大学 大学院美術研究科デザイン専攻 修士課程 修了
◆受賞歴
2022 2022 WLA AWARDS COMPES 入選
2024 環境芸術学会第24回大会プレゼンテーション賞
◆展示歴
2022 藝祭/ノロノロ展 東京
2023 藝祭/time&space lab成果展 東京
2024 SICF25 EXHIBITION部門
◆インフォメーション
私が生まれたのは中国の重慶市で、雨の日はいつも霧の中にいるような山の中で育てました。 そのため、子供の頃、雨の日はぼやける日だったことを覚えいました。
2018年に雨の日本に来るまで、傘を持つことに慣れていない私は、伝説の"雨女"になって、数え切れないほどの雨との戦いの中で、雨の繊細な変化に触れ、雨を楽しむようになりました。
そのため、⼤学院から扱ってきた「⾬の景⾊がもたらす魅⼒」を継続、雨の姿をインスタレーションアートの形で捉え、日常生活における雨と出会いの感動を共有したいのです。