Painter?
片山 めい / MEI KATAYAMA
● 主な技法:油彩と手編みと手縫い
私は、触れることのできた身体の痕跡を絵画として残そうとしている。手編みの布を支持体とし、他者の肉体を描くことで、身体の存在を絵画の物質として立ち上げることを試みている。
美術史の中で人間の肉体は、しばしばオブジェのように扱われてきた。そこには、触れることができる個人の身体ではなく、鑑賞のために整えられた像があるだけにすぎない。私はその隔たりを崩すため、一目一目編んだ布に他者の肉体を描く。触覚を想起させる毛糸の凹凸の上に身体を描くことで、絵画の身体を触れることができるはずの存在として立ち上げようとしている。顔を空白にすることで、身体に向けられる欲望や価値観を露呈させながら。
私にとって身体とは、他者と触れ合うことができる、有限で唯一無二の存在だ。編む、描くという身体的な行為を重ねることで、触覚の痕跡を画面に残し、私たちが身体を持って生きている感覚を、絵画という物質として立ち上げようとしている。

