作家
後藤花甫里 / Kahori Goto
● 主な技法:油彩
キガオミツスイはオーストラリア南東部に生息する鳴鳥で、絶滅が危惧されている。
生き残っているのは数百羽だけで、周囲に年長の雄鳥がいないため、歌い方を覚えられない若い雄がいるという。
(美しい声の鳥が求愛の歌を忘れたら?ーNATIONAL GEOGRAPHIC,2021年12月号,p21)
求愛の歌を歌えない鳥は、正しく歌える鳥に比べてつがいを得られる確率が低く、それは種全体の減少に繋がっていきます。
人の介入はさておき、それでも間違えて覚えたメロディを歌ったり、他の鳥の求愛を真似したりと、彼らは別の道を模索しています。
いま一羽の鳥は、求愛に行くところです。
歌えない鳥は、滅びるしかないのでしょうか。
後藤花甫里 Profile
1991年 埼玉県生まれ
武蔵野美術大学油絵学科油絵専攻 卒業
◆受賞歴
平成22年 映画『カラフル』内油絵制作
平成25年 日本酒のデザインコンテスト 優勝
令和5年 IAG AWARD 2023 入選
◆展示歴
平成25年 直島グループ展参加/直島 嶋屋
平成25年 『直島巡回』展/PINO CHIKA
平成27年 個展『Xの証明』/FLEW GALLERY
平成29年 『starships』展/アトリエこだち
令和2年 『泡沫の旅路』展/TheArtcomplexcenterOfTokyo
令和3年 『KENZAN2021』展
令和5年 『IAG AWARD 2023』展/東京芸術劇場
◆インフォメーション
「愛と恵み」をテーマに、油彩画を中心に制作しています。
油彩は重ねるごとに増す色の奥深さが魅力だと感じています。
愛や恵みに触れる時、自分より遥か大きな存在に心を打たれます。
世の中はわからないことばかりで、それがとても楽しく
作品は理解するための挑戦であると同時に、形にないものを表すための手段です。
そういった作品の風景と、見てくださった方がもつ情景が重なり合うことを願っています。