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池袋アートギャザリング公募展
IAG AWARDS 2020 EXHIBITION
20/07/17[金]-20/07/19[日] @ 東京芸術劇場 5F Gallery1

池袋から世界へ、新しい才能の発掘に参加しよう!
「IAG AWARDS」は池袋の街や人とアーテイストをつなぐ「池袋アートギャザリング(IAG)」が企画運営する公募展です。
全国からの応募者439名の中から現役美術作家を中心とするIAG審査員がジャンルや年齢を問わず選抜した51 名の精鋭アーテイストたちが集結!
会期中のさらなる審査により、IAG審査員たちが選ぶ「IAG各賞」ほか、「豊島区長賞」や池袋エリアのギャラリーなどによる「IAG PARTNERS各賞」、来場者投票の結果による「オーディエンス賞」も決定します!!

美術家
志茂浩和 / Hiroyasu Shimo 

● 主な技法:映像 3DCG

「Rain」は、大雨を窓越しに眺める様々な人々を描く映像インスタレーション作品です。本作品の大きな特徴は、特殊な撮影と装置の工夫による生々しい人物表現にあります。装置の全高は3mあり、映し出される人物は1.7倍ほどに拡大されるので、鑑賞者は特撮映画の一場面に遭遇するような体験ができるでしょう。本体および両脇の照明装置は人物像の実在感を高めるためのものですが、宗教的な雰囲気も付加するでしょう。宗教装置は過去を振り返らせるものなので、鑑賞者は未来という視点から現在を俯瞰することになります。

 現在の私たちは、ネットワークで繋がり、生活様式も大きく変化しました。また、様々なデジタル機器により広くメディアが開放され、誰もが発信できる時代になりました。これに呼応するように様々な境界線が曖昧になる時代が続きましたが、その反動として境界線を明確化する方向に世界は動き始めているように思います。時代が変化するとともにどこに境界線を置くべきかが争点となることは当然ですが、妥協点を見出すためには健全な議論が必要です。しかし、現実には対立を目的とした論争が続き、策略や暴力により、理不尽な状況に追い込まれる人々が存在します。文明は進歩し、多くの人は個人としての可能性は広がっているはずですが、何か窮屈な空気を感じます。「Rain」は、そういった気分を表現するとともに雨の原因と雨が上がった後の未来について考える契機になることを期待するものです。 

本体サイズ H:3000mm W:620mm D:420mm 両側の照明装置 H:2800mm W:200 D:200
本体と照明装置はその場に合わせて設置位置を特定しますが、本体から600mm以下でしょう。全体としてW:1820mm程度です。

志茂浩和

志茂浩和 Profile

1960年 大阪生まれ

東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻 中退

◆受賞歴
1998 Prix Mobius International 審査委員特別賞
1999 Sillicon Graphics 2000 Club Character+Animation Contest
最優秀作品賞
2007 神戸ビエンナーレ2007 アートインコンテナ 特別賞/CGZOO
2019 第22回 メディア芸術祭 アート部門 審査委員会推薦作品

◆展示歴
CG Carnival 2000 (2000/9/17 東京ビックサイト)
CG Carnival 2002 (2002/3/30・31 東京ビックサイト)
神戸ビエンナーレ2007 (メリケン波止場)
神戸ビエンナーレ2009 (メリケン波止場)
神戸ビエンナーレ2015 招待出品 (東遊園地)
六本木アートナイト2018 (六本木ミッドタウン向かいビルの隙間)
六甲ミーツ・アート芸術散歩2018 (六甲山頂駅)
六本木アートナイト2019 (六本木 森ビル周辺
道後温泉ナート2019-2020(宝厳寺本堂、椿の湯)
門司港アートワーフ2020(門司港駅コンコース)

◆インフォメーション
1960年大阪生まれ、東京在住。東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻中退。神戸芸術工科大学教授。2009年神戸芸術工科大学大学院修了。1994年Sony Music Digital Entertainment Programでの受賞を契機に3DCGを修得。同社よりダリの絵画世界をゲーム化した「incarnatia」(1997)を発表する。以降、プライベートアニメーション制作に取り組みSiggraph2000・2003などで発表する。神戸ビエンナーレ2007における「CGZOO」発表以来映像インスタレーション作品に取り組む。同2015に招待出品した「GIMON」以降、日本文化の発展的継承を基本テーマとしながら特撮映画の場面を想起させるような仕立てにより観客に現代を俯瞰する視点を提供することを試みている。六本木アートナイト2018に出品した「挟まる人」は、第22回文化庁メディア芸術祭アート部門審査委員推薦作品、第21回CSデザイン賞準グランプリに選出されている。