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アート4コマ公募展
漫喜利 -MANGIRI- 2020
20/07/17[金]-20/07/19[日] @ 東京芸術劇場 5F Gallery2

アートとマンガの垣根を超えて新たな才能を発掘する、「池袋アートギャザリング(!AG) 」による新企画公募展の大賞、各審査員賞をはじめとする各賞と入選作品を発表します。マンガの原点「4コマ」という形式に創意を盛り込んだ、多彩な作品をご覧ください。
<審査員>
審査員長しりあがり寿〈漫画家〉
小田雄太〈デザイナ一/アートデイレクター〉
関谷武裕〈トーチweb編集長〉
中村ケンゴ〈美術家〉
山内裕文〈東アジア文化都市2019豊島マンガ•アニメ部門事業ディレクター〉

アーティスト
山器ヨウ / yoo yamaki 

● 主な技法:

作品コンセプト
意見を言いづらい雰囲気になってきている。私も意見を言うのが苦手です。母の友達の話を聞いてると、若い頃は思うことがあっても言えなかったと聞くので、今に始まった事ではないのかもしれません。

SNSが出てきて、マイノリティなどの自分の意見の言えなかった人たちが意見を言えるようになりました。その一方で、気にくわない意見は封じ込めようとする人たちもいて、過激な言葉や暴言で相手を萎縮させて黙らそうとしている人たちを見かけます。
学校生活でも、多数派に合わせろという空気があり、違う意見を持ってる人は言い出しづらい雰囲気です。私の小学校では何かを決める時いつも多数決でした。

自分の意見を言って黙らされたり否定されたりが続きすぎると、自分の意見は誰にも受け入れられないという気持ちが強くなって、意見を言えなくなります。自分の気持ちに嘘をつくようになるので、そのうちに自分がどう思ってたのかもわからなくなり、自分の意見が言えなかった、という状態から、自分の意見がなくなった。という状態になりかねません。

このマンガは、おばあちゃんが自分の意見を言うことで、心を隠していた霧が晴れてようやく人生が輝き出したという内容です。
かなり変わった欲求を言ってますが、おばあちゃんは死の淵なので家族はおかしさをこらえながらもガムを茹でてくれるでしょう。そこでおばあちゃんは、気持ちを伝えて自分らしく生きることの喜びを知って、元気になって300年生きたという話になっています。(おばあちゃんと周りの家族は普通の人間です。)

発言して攻撃されるリスクを嫌う気持ちの方が大きいなら、無理に発言することはないと思うけど、みんなが「自分は本当はどうしたかったのか」という本当の気持ちだけは見失わないように生きていけたらと思います。言うべき時に気持ちが伝えられるように。

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山器ヨウ Profile

1997年 広島県生まれ

穴吹デザイン専門学校商品企画デザイン学科プロダクトデザイン専攻 卒業

◆受賞歴
日独mangaコンクール 入賞

◆展示歴
日独mangaコンクール
・文京シビックセンター
・OAGドイツ東洋文化研究会

◆インフォメーション
広島の人間。
専門学校でプロダクトデザインを学ぶ。
プロダクトデザインの勉強中、生きるのに必要な道具を作ろうと思って必死にやっていたけど、次から次へ良いアイデアを出すことばかり考える日常に疲弊していく。そんな時に絵を自由にたくさん描いたら気持ちが晴れたので、生きるのに必要じゃないものこそが生きるのに必要だと思いなおし、昨年から自主的にアートを始める。試行錯誤中。
シュールなものが好き。