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KENZAN202323/11/15[水]-23/11/19[日] @ 東京芸術劇場

美術界の次世代を担う作家達が、自らの芸術環境を創造する「見参プロジェクト」。その一環として年に一回開催される美術展「KENZAN」は、作家を目指すものにとって美術業界への登竜門となる見参プロジェクトのシンボルイベントです。
前身となる美大生有志によるアンデパンダン展「遊美」から数え17回目の開催となる今回も、各協賛ギャラリー賞の他、ご来場者アンケートで人気を得た作家への「オーディエンス賞」の授与など、作家たちにとって大きなチャンスの場となっております。
ぜひ皆さまも、ご来場いただき若き才能の発掘にご参加ください!

◎全作品公開は11月14日(火)0時~
◎WEB販売スタート:11月15日(水)11時~

吉田絵美 /  [5F Gallery2]

● 主な技法:キャンバス・アクリル・ミクストメディア

吉田絵美

吉田絵美 Profile

1988年 京都府生まれ

近畿大学文芸学部芸術学科ガラス造形芸術コース 卒業

◆受賞歴
2017 「ART MOVE #22」入選
「近代日本美術協会春季展」 新人優秀賞受賞
「近美関東美術展」 大賞受賞
「近代日本美術協会展」新人賞受賞
2018 「近代日本美術協会春季展」記念賞受賞
「ART MOVE #23」入選
「近美関東美術展」大賞受賞
「近代日本美術協会展」近美未来賞受賞作
2019 「近代日本美術協会春季展」奨励賞受賞
「ART MOVE#24」入選
「近美関東美術展」特選
「近代日本美術協会展」近美理事長賞受賞
2020 「2020ZERO展」大賞受賞
「ART MOVE#25」入選・アートふるなび賞(ピックアップ賞)受賞
2021「近代日本美術協会展」内閣総理大臣賞受賞
2022「Unknown ASIA2022」レビュアー賞受賞
2023「ART MOVE#27」入選・アートみなみ賞(ピックアップ賞)受賞
「現展」新人賞受賞
「近日関東美術展」ベスト作家賞受賞
「Unknown ASIA2023」メガネスーパー賞受賞

◆展示歴
2019
個展 アート・スプラウトVol3吉田絵美キラピカアクリル抽象画展~心の印象を追いかけて~(ふれあいホール、大阪)
枚方市の美術家ミニチュアール展2019(枚方市民ギャラリー、大阪)
第1回東京都美術館懇話会人気作家セレクト展(ギャラリー青羅、東京)
2021
2020年ZERO展大賞受賞記念展(大阪市立美術館)
吉田絵美個展in高槻阪急(高槻阪急、大阪)
Sparkle(THE KANZASHI TOKYO ASAKUSA、東京グループ展)
アートアート大阪(大丸梅田店)
枚方の美術家展2021(枚方市総合文化芸術センター、大阪)
2022
個展 心の煌めき(伊勢丹浦和店)
ほか多数

◆インフォメーション
私の作品の基本テーマは [ 感情の印象 ] にあたります。
私はここ数年、言葉にできない感情を言葉に当てはめないまま絵にしようと努力してきました。
 何故そんな、変化する感情の一瞬をそのままキャンバスに載せるようにしたか、と言うにはそれなりに経緯があります。

恥ずかしながら私は数度、精神疾患を患い、そのたびにそれなりの長期間、ひきこもりとなりました。
全ての事象に混乱し、恐怖したあの日々 に知ったのは、[感情は言語に引っ張られる]と言う、プラスにもマイナスにもなる人間のメカニズムです。
 あの頃の恐怖のどん底にいた私は、とにかく「怖い」と言う気持ちから逃げ出したくてたまりませんでした。しかし前述のとおり、メカニズム上一瞬でも 「怖い」と思うと、「怖かった記憶」も芋づる式に出てくるのです。その上病気のせいで、「楽しい」だとか「明日は良くなる」と言う単語を 口にすることすら恐ろしく感じてしまう、完全なる負のスパイラルに陥っていました。

 だというのに、そんな状態の私に精神科医やカウンセラーは、「自分の感情を認めてあげてください」と毎回諭してくるのだから、頭を 抱えてしまうのも無理のない話ではないでしょうか。

さて、「怖いと思う気持ち」を認める、とはどういうことでしょう?

前述のメカニズム上、「怖い」と認識している限り、延々と「怖い」と向き合 い続けさせられるのではないでしょうか?もう、こんなにも怖くて、ほとほと疲れ切っているのに?

そんな中、私は自分の考えていることを言語化せずに、自分に説明する方法を考えて、たどり着いたのが今の私の絵になります。

単純な直線と曲線だけで構成した、漂い、弾け、溶け、変化し続ける感情と、霞み、沈む過去の残像は決して見つめず、ただ「現在」だけ を追って描く。金や銀で走らせる言語の帯や矢が感情を捉える一瞬前を描いてきました。
描き出してみれば、意外と全てはキラキラピカピカと輝いていて、「恐怖」と言う単語を当てはめるのは何か違うような絵ばかりが私の前に現れ、いかに当時の脳が病気で役立たずだったのかがよく解ります。

こうして感情に言葉を当てはめるのを辞めて数年、多くの人の手を借りて、私はやっと本格的に社会復帰を果たしました。 この絵のスタイルになってから本当に私は色々な変化を手に入れて、何とか自分を受け入れられるようになってきたと思います。 今の自分から見たら、過去の作品のどこに「恐怖」があるのかすらわからないけれど、それこそが変化なのでしょう。

基本的に作品に題名はついていません。ついているのは、主に公募に提出した作品ばかりになります。私は全ての絵の題名は、観てくださった方にそれぞれに付けていただきたいと思っています。どんな題名でも、それが正解だと思います。人それぞれ違ってて当然ですし、今日の私と昨日の私と明日の私でも、その絵の印象は毎回違います。

 同じ言語圏の人どころか自分にすら、上手に自分の気持ちを言葉で説明できない私ですが、解らないことを解らないまま受け入れる、 と言う体験を、今私の絵を観てくれた皆様と共有できたら幸せだと思います。

どの絵も楽しく描きました。キラキラピカピカと輝く絵は、光の反射で表情を変え、いつまでも見つめていたくなるような、そんな幸せな絵に仕上げています。是非実物を多くの方に観ていただき、そして誰かの人生にそっと寄り添うように飾って貰えたらと願い、今回の「いい芽ふくら芽」に応募させていただきました。

※生まれは京都、育ちは横浜、千葉、富山と経由し、高校1年生の夏からずっと大阪に住んでいます。昨年12月には大阪枚方市の観光情報誌「ひらいろ」にも掲載され、枚方市公認の画家に認定されました。会場の京都との県境に住んでいるので、選んでいただけましたら在廊を楽しみにしております。