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池袋アートギャザリング公募展
IAG AWARDS 2022 EXHIBITION
22/05/20[金]-22/05/25[水] @ 東京芸術劇場 5F Galllery1&2

「IAG AWARDS」は池袋の街とアーティストをつなぐ「池袋アートギャザリング(IAG)」が企画運営する公募展です。
今年から新たに、アートの新たな地平を目指し、展示する漫画=「漫喜利」部門と「音源指定映像部門」を新設!
全国からの応募者約450名の中から、現役アーティストを中心とするIAG審査員たちが
ジャンルや年齢を問わず50名前後の精鋭アーティストたちを選抜、東京芸術劇場に集結いたします!

Painter/画家
富樫 幹 / Kan Togashi 

● 主な技法:絵画/アクリル、油彩、パステル等

Composition
視覚の中の焦点以外のぼやけた部分を周辺視野というらしい。
周辺視野のない視界は狭い。同時に眼前に展開される「世界」も想像以上に狭いものになるだろう。

絵画の展示においては通常、視野を集中させるために作品同士に一定の距離を取る。一つの作品を経て、次の作品に出会う。
作品数の縮減は、一点の作品に意識を集中させることの他、いかにも高尚な雰囲気も作りやすい。実際にそれでこそ生まれる空間の緊迫感やミニマリズム的な意味での美しさはある。

作品《Composition》では複数の絵画同士をごく近くに配置し、
(一つの作品と見立てながら)「周辺視野」をもって物理的に関わりを持たせた。それにより、一点の作品に向き合っているときにも、周辺視野に他の作品がちらつき、目移りする。
一つの作品と向き合いながら、ぼやけた情報も受け取り続ける。「ながら」のように二つ以上の目的に向かう。

音楽やラジオなど音声を聴き「ながら」絵を描くことが多いが、例えばその日はyoutubeで海外の有名美術館遊覧の動画の音声をBGMにしていた。
「ある」はずの映像は閉じて、声や足音といった現実的な情報を音声として受け取ることで観覧客の見ているものをぼんやりと想像させる。
自分が見ているものとは違う(焦点の合っていない)視点が一つ出来上がることになる。

これをヒントに、「ながら」によって集中力を分散させるというよりも、その分、焦点ではないぼやけたもう一つの視点を使ってより全体像の把握を促すことができるのではと考えた。
「二つ以上」あることで初めて構成が必要となり、その構成によって空間をより一つとして捉えられればということからタイトルは構成を意味するCompositionとした。

富樫 幹

富樫 幹 Profile

1982年 北海道札幌市手稲区生まれ

北海道浅井学園大学 生涯学習システム学部 芸術メディア学科 卒業

◆受賞歴
特になし

◆展示歴
個展
Imaginari Drawings | CAI02 | 2008
触覚的存在 / 風景 | CAI02 | 2008
In Resonance | TO OV cafe | 209
触覚的存在 / 移調 | 銀座月光荘 | 2014
あらわれる景色 | space orbit | 2017
Extension Gallery and Sound Bar Guernica | 2018
グループ展
飛生芸術祭 | 飛生アートコミュニティー | 2011~
500m美術館vol.30「思考するドローイング」 | 札幌大通り地下歩道空間 | 2019
WHAT CAFE POP UP SHOW with 100 ART WORKS | What Cafe Terrada | 2020

◆インフォメーション
制作内容は主に平面画、及び平面画によるインスタレーションの展開。これまでに6回の個展を開催。
またRising Sun Rock Festival、TOBIU CAMP等野外イベント、市街のクラブなどでのライブペイントや、東海林靖志を始めとするダンサーの即興描写も行う。
自然や音楽に影響を受けた抽象画や、一度黒で塗り潰すという独自の手法で表された風景画、
時間軸を意識した人物画など、作風は多様。
1982年札幌生まれ、2017年から東京へ活動拠点を移した。