河端 政勧 / masayuki kawabata
● 主な技法:
『生命について』
ウイルス感染拡大が毎日報道される中、人の命の重さを肌で感じる気がしました。
好きなアーティストも、身近にいる人も、世界中の人々が感染し命を落とす人もいて、国からは自粛要請がある中で、とにかく外出を控えて誰にも会わないようにしながら、ただ生きていく。
そんな中、少しでも身体を動かさないとと思い、散歩がてら近くの公園に行くと花が咲いていました。
それは、とても生き生きと咲いていました。
その光景を見た時に、生命のエネルギーを感じ、生命のありようを表せないだろうかと、2つの絵を同時に制作しました。
「いのちのあかり。」は、質感を丁寧に観察し、絹のような肌を表そうとしながら、その花自体が命の灯りそのもののように描きました。
一方、「いのちのありか。」は、激しく動いて乱れているように表そうとしながら、命は決して触れられず、むしろ行為そのもののように描きました。
2つの絵の中にあるスケッチのような線は、制作中に脳裏に巡った記憶を元に描いています。
今までの生活様式がどんなものだったのか、今では遠い昔のように感じますが、自分も含めてあらためて生命のことを考えるきっかけになれば嬉しいです。
河端 政勧 Profile
岡山県生まれ
東京造形大学絵画専攻 卒業
◆受賞歴
2024年KAIKA TOKYO AWARD2024/東京 入選
2023年ARTabi2023国際アートアワード/長野,東京,香港 入選
2022年IAG AWARDS 2022/東京 入選
2022年長亭GALLERY展2021/東京 入選
2021年 FACE2022/東京 入選
2021年 第39回上野の森美術館大賞展/東京 入選
2021年 ACTアート大賞展/東京 優秀賞
2021年 清須市第10回はるひ絵画トリエンナーレ/愛知 佳作
◆展示歴
2024年「KAIKA TOKYO AWARD2024」THE SHARE HOTELS/東京都墨田区
2023年「ARTabi2023国際アートアワード」辰野美術館,SansiaoGallery/長野県上伊那郡,長京都中央区2022年「FACE2022」SOMPO美術館/東京都新宿区
2022年「長亭GALLERY展2021」長亭GALLERY/東京都中央区
2021年「第39回上野の森美術館大賞展」上野の森美術館/東京都台東区
2021年「ACTアート大賞展優秀賞受賞者展」The Artcomplex Center o館/東京都港区
2017年「感覚と世界が近づくために」(個展)点と未来デザインラボラトリー/東京都調布市
2016年「調布会」ギャラリーみるめ/東京都調布市
2010年「a means scattering ceremon(豆まきと手段)」Gallery Objective Correlative/東京都新宿区
2009年「いつ仕事はパブリックになるか?」Gallery Objective Correlative/東京都新宿区
2008年「vision」相模原市民ギャラリー/神奈川県相模原市
◆インフォメーション
《記憶について》
私は油彩の技法を用いて記憶をテーマに絵を描いています。
記憶とは、個々の頭の中に浮かぶ思い出や、経験した事などの集合体のようなものを示しています。そんな記憶は整理整頓されているのでしょうか?残念ながら、それを確認することはできません。なぜなら、記憶がどうなっているのか確かめることができないからです。
私はそのような記憶の“確かにあるけれど、確かめることができない矛盾するような性質”に興味を持っています。