KONOYO.net

本作品は、三善晃氏の「無音の変容」からインスピレーションを受けた作品である。
今回の作品はピアノ楽曲を前提とした無音を再現しようとした。
音楽のない部屋にあるピアノの内部や外部にレーザーを照射することにより、音楽が満ち溢れている空間を再現した。
有音は無音の変容であるという三善晃氏の思想は、三善氏の死生観とも繋がる考えであり、有音の瞬間というのは無音の状態が途切れた瞬間である というものだ。無音と有音が音楽が前提にあるとし、無音も音楽だと考えた。
無音の状態の表現を、遮られることのない限りずっと続いていくレーザーによる光で再現した。このレーザーは、図形譜面の様な役割を果たしており、そこに音楽があるという事を強く位置づけている。