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池袋アートギャザリング公募展
IAG AWARDS 2022 EXHIBITION
22/05/20[金]-22/05/25[水] @ 東京芸術劇場 5F Galllery1&2

「IAG AWARDS」は池袋の街とアーティストをつなぐ「池袋アートギャザリング(IAG)」が企画運営する公募展です。
今年から新たに、アートの新たな地平を目指し、展示する漫画=「漫喜利」部門と「音源指定映像部門」を新設!
全国からの応募者約450名の中から、現役アーティストを中心とするIAG審査員たちが
ジャンルや年齢を問わず50名前後の精鋭アーティストたちを選抜、東京芸術劇場に集結いたします!

イラストレーター
永田かんびん / Illustrator 

● 主な技法:ペン画、色鉛筆画、デジタル、木材加工

漱石の小説のテーマやメッセージは、私にはそこまで重要ではないことに、最近気がついた。
主人公が内向的にひたすらぐずぐずと不満をたれ、遅々としてすすまない展開もそういうもんだと受け入れて読み進める。
漱石の魅力は、場面場面、その一瞬一瞬を、細かく繊細に丁寧に、そして美しく表現するところにあると思う。小説のメッセージやテーマよりもずっとあとまで心に残る、にくき演出である。
その漱石の描き出す情景の、筆致の素晴らしさに私は何度でも感動してしまう。たんたんと描き出してくるから、またにくい。主人公のぐずぐずは、その情景に私を引きとめるためにあるようだ。

漫画には、コマで切り取った一瞬一瞬がある。そしてそれを補足する文章がある。
それは漱石の描く、ストーリーを凌駕してくる情景に、どこか似ていると思う。

そんな漱石への敬愛を表現した。
描いたのは、夏目漱石の「門」という小説の1ページ弱のシーン。そこにタイトルをつけた。

永田かんびん

永田かんびん Profile

早稲田大学創造理工学部建築学科 卒業

◆受賞歴
IAG 2022 漫喜利部門 入賞

◆展示歴
2020年5月 高知蔦谷書店 Village PopUp 木工作品とZINE展示販売
2021年1月 高知蔦屋書店 Village PopUP 木工作品とZINE展示販売
2021年5月 無印良品鎌倉 つながる市 木工作品とZINE展示販売

◆インフォメーション
神奈川生まれ、アメリカ、オーストリア、ドイツ、日本育ち。
早稲田大学建築学科卒業後、家具設計の仕事を経て飛騨高山で木工を学ぶ。
2017年から2021年まで高知県馬路村で木工家として活動。
また2022年からはイラストレーター として台湾を第二の拠点に活動を行なっている。

幻想のような日常、日常のような幻想をテーマにアナログタッチのイラストや漫画を制作している。