迎山和司 / Kazushi Mukaiyama
● 主な技法:コンピュータ
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Soon
迎山和司
「2ページのマンガを描くAIデモ動画」
3分19秒 -
迎山和司
「不思議の国のアリス01」
コンピュータ
420mm x 297mm -
迎山和司
「不思議の国のアリス02」
コンピュータ
420mm x 297mm -
迎山和司
「不思議の国のアリス03」
コンピュータ
420mm x 297mm -
迎山和司
「人間失格01」
コンピュータ
420mm x 297mm -
迎山和司
「人間失格02」
コンピュータ
420mm x 297mm -
迎山和司
「人間失格03」
コンピュータ
420mm x 297mm -
迎山和司
「銀河鉄道の夜01」
コンピュータ
420mm x 297mm -
迎山和司
「銀河鉄道の夜02」
コンピュータ
420mm x 297mm -
迎山和司
「銀河鉄道の夜03」
コンピュータ
420mm x 297mm -
迎山和司
「解説パネル(表情と姿勢)」
インクジェットプリンタ
1200mm x 600mm -
迎山和司
「解説パネル(コマワリと構図)」
インクジェットプリンタ
1200mm x 600mm
人工知能画家・静(しずか)は自律的に絵を描くコンピュータ・プログラムです。静は2000年より制作を開始し、様々な変遷を経て現在は11号です。かつては一枚の絵画を描くプログラムでしたが、連続した絵画すなわち物語を扱うために8号からマンガを題材にしました。マンガの記号的かつ柔軟な表現力は挑戦しがいがあると思ったからです。ヒトは、素材となる様々な情報を取り入れて、自分なりに消化しオリジナルの作品を作ります。そこで静でも、既存のマンガを分析することによって、新しいマンガの物語を作ることを試みています。
完全に自律的に描くこと実現はまだ先の話ですが、今回はコマワリまでを行いました。静はこれまで「読んだマンガ」を知識として蓄えており、会話文を入力しそれらを分割することによって、その知識から「表情」と「姿勢」と「コマ」を判定し妥当なマンガを生成します。今回の展示では一つの会話文から生成された様々なマンガを展示します。同じ会話文でもコマワリの違いによって印象が変わることをご確認いただければ幸いです。
静の制作目的はヒトの創作行為の本質を知ることです。学習型モデルの人工知能を用いて、コンピュータとヒトを対比させると、ヒトの創作行為をコンピュータで置き換えられる部分と置き換えられない部分が明確になります。この違いを考察することは、ヒトの創作行為の本質を知ることにつながります。今回コマワリまで行えるようになったことで、明らかになったことは発想と意図は未だヒトを必要としていることです。会話文はヒトが与える必要がありますし、コマワリによる印象にはヒトの意図が必要になるからです。つまりやっとそれなりのマンガを描くようになっただけで何をどう「表現したい」のかということはまだこの人工知能は持っていないことがはっきりしました。今後はこの「表現したい」つまり創作欲求を人工知能は獲得できるのかを考えてみたいと思います。
このように私にとって人工知能画家は、ヒトの認知と表象の哲学的探求であって、ヒトを超える創作機械を作る事ではありません。そして、このような展示が訪れた人の知的好奇心を刺激する事につながればよいと考えます。

迎山和司 Profile
1968年 兵庫県生まれ
京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)課程メディア・アート領域 修了
◆受賞歴
2000年 プリ・アルス・エレクトロニカ2000ネット部門 入賞
2001年 Siggraph2001アートギャラリー 選出
2011年 FILE2011 選出 (サンパウロ/ブラジル)
2013年 SiggraphAsia2013アートギャラリー 選出 (香港)
2021年 TEZUKA2020 人工知能学会現場イノベーション賞,WARC Awards 特別賞(BtoB)
◆展示歴
2018年 個展「おそろしく沢山の漫画を読んだ人工知能が漫画を作れるとしたら、それは人間と同じように創造したことになるのだろうか?-人工知能画家・静8号」 (Art Space Kimura ASK?P)
2019年 デザインハブ第78回企画展「AIと共創するグラフィックデザイン」, 日本グラフィックデザイナー協会 (東京ミッドタウン, 東京)
2019年 個展「マンガを描くために、人工知能はセリフから表情を推定する-人工知能画家・静9号」 (Art Space Kimura ASK?P)
2020年 手塚治虫AIプロジェクトTEZUKA2020参加
2020年 個展「マンガを思い描くAI-人工知能画家・静10号展」 (オンライン展示)
2021年 個展「それはようやく2ページのマンガを描いた-人工知能画家・静11号」 (Art Space Kimura ASK?P)
◆インフォメーション
1991京都市立芸大・美術卒.2004同大学院博士課程了.博士(美術).2003公立はこだて未来大講師.現在,同教授. 1998米UCSD芸術電算研究所客員芸術家.2016仏パリ東大学マルヌ=ラ=ヴァレ校客員講師.2000プリ・アルス・エレクトロニカネット部門入賞(リンツ),2001Siggraph Art Gallery作品選出(ロサンゼルス),2011FILE作品選出(サンパウロ).創造行為の情報処理に興味を持ち,人工知能に絵を描かせることなどを通して,人間の認知的特性を調査し発表している.芸術科学会,人工知能学会各会員.