唐杉 庸平
唐杉 庸平 / Youhei Karasugi
● 主な技法:布にインク
on the retina(uncertain sight)
網膜上に結ばれた二次元の像、電気信号に変換され一次視覚野を通過し認識のプロセスを経る以前の光学的な情報。
人間が生体的に感受することはできても、ありのままに知覚することが不可能な未決定な段階としての光=「不確定な光景」を主題とする平面作品。
水溶性のインクで描かれた単純な線や幾何学の反復を水で溶かすことにより滲みやぼかし、不明瞭さが付加され平面上に浅い奥行き、揺らぎ、有機性といった絵画的イリュージョンを伴うイメージが生成される。
画面上に二次元そのものを表現する=面を出現させるための最もミニマルな手段として、正多角形による平面充填(正三角形、正四角形、正六角形のみ可能)を基本とする幾何学的なパターンを描いています。
幾何学の描画に使用するインクは黒一色のみだが支持体の布に水で溶けたインクが滲むことにより、クロマトグラフィーの原理で黒のインクに含まれる原色が色ごとに分離して現れます。
唐杉 庸平 Profile
1986年 富山県生まれ
2011年 東京造形大学美術学部造形学科絵画専攻領域 卒業
◆受賞歴
2012年「KONICA MINOLTAエコ&アートアワード」入選(コニカミノルタプラザ)
2021年「萱アートコンペ2021」入選
2022年「ACTアート大賞展2022」入選 (The Art Complex Center of Tokyo)
2022年「第57回神奈川県美術展」県立近代美術館賞受賞(神奈川県民ホールギャラリー)
2022年「idemitsu art award2022」入選(国立新美術館)
等
◆展示歴
2015年「FUTURE CULTIVATORS PROGRAM」(public house)
2016年「TDW ART FAIR2016」(東京デザイナーズウィーク内)
2016年「Art Your Life〜life&death〜」(The Art Complex Center of Tokyo)
2022年「SICF23」出展(スパイラル)
2022年「Focus〜視点がつなぐ可能性」(GALLERY AND LINKS81)
等
◆インフォメーション
1986年生まれ、富山県出身。
2011年 東京造形大学美術学部造形学科絵画専攻領域を卒業。
同大学卒業後相反する意味、イメージの同居をテーマとする立体作品を主に制作。
2020年より再び自身が美術を志すきっかけ、ルーツとなった「絵画」に主軸を移し、布に水溶性のインクを染み込ませるステイニングによる技法の開拓、実験を開始。
影響を受けた作家、マルセルデュシャン、ドナルドジャッド、荒川修作等