画家
comic_keema / comic_keema
● 主な技法:水墨画
近年の制作テーマ「とどめる線」について
日々変わっていく身体のかたちや、うまく言葉にできなかった気持ち。
それらを忘れてしまう前に、私は線でとどめておきたいと思いました。
「とどめる線」は、自身の妊娠期に感じた身体の重さ、痛み、胎動など、誰にも見えなかった変化を、墨と和紙によって即興的に描きとめたドローイングシリーズです。
一度きりの時間の痕跡としての線を描くことで、当時の自分自身を確かめるように、また、あの頃の感情を遠くから静かに撫でるように制作しています。
鑑賞者にとっても、自らの記憶と静かに重なる瞬間があれば嬉しく思います。
この線が、何かを思い出す“きっかけ”としてそっと存在できたなら、それが私にとっての表現の意味です。
comic_keema Profile
1992年 千葉生まれ
0武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科 卒業
◆受賞歴
◆展示歴
2025.8 個展「とどめる線」うろこの家展望ギャラリー(神戸)
◆インフォメーション
comic_keema(コミックキーマ)
兵庫県・神戸市在住。線による表現を軸に活動。
墨に和紙で一発描きする「とどめる線」シリーズは、変化していく記憶を線として記録したドローイング作品群。自身の妊娠期の身体感覚をきっかけに制作をスタートした。忘れかけていた感情や、言葉にしにくい体験を、誰かの記憶と静かに呼応させるような表現を目指す。
ZINE制作やエッセイ執筆も行い、記憶をかたちにする小さな本づくりも並行。今後は、作品の世界観をより広く伝えるべく、美術と生活の間をつなぐような場所での発表や販売にも取り組む。
