ソフト・スカルプチュア作家
PieniSieni / Soft Sculpture Artist
● 主な技法:オフフープ®立体刺繍
私は作品を制作するとき、幼少期に対峙した植物たちを思い出す。
実家の近くには水田と畑、そして森があった。
田植え用の苗の根は艶やかで、その美しい線が泥に吸い込まれる瞬間を何時間も飽きることなく眺めていた。
だが無事に実りの季節を迎えるものもあれば風に倒れ腐るものもあった。
水田の近くにある畑の周囲には雑草が愛らしい花を咲かせていたが、ひとたび畑という母の領地に入った瞬間、容赦なく抜かれた。
完璧な造形の根が現れることもあれば途中で千切れてしまい無残な塊となる根もあった。
それらは美しいにもかかわらず称えられることのない花と共に打ち捨てられた。
その傍で野菜は丸々と太り、人間がそれを食べるのである。
雑草たちは私に初めて理不尽という感情を教えてくれたのだ。
だが、それは時間をかけて徐々に蓄積し、あふれ出し抑圧するのにとても厄介な代物だった。
対比・干渉・軋轢の間に生まれるものを追求し捉えて制作することでバランスを保った。
そのような理不尽への抵抗はいつしか創作のテーマになり、大地の拘束から解放するように立体刺繍で命を制作し続けている。

PieniSieni Profile
日本生まれ
◆受賞歴
IAG AWARDS 2025 EXHIBITION IAG奨励賞・豊島区長賞
SHIBUYA AWARDS 2025 ファイナリスト
第11回AJCクリエイターズコンテスト銀賞(一般財団法人生涯学習開発財団賞)
第10回AJCクリエイターズコンテスト銅賞(産経新聞社賞)
第8回AJCクリエイターズコンテスト銀賞(公益財団法人日本生涯学習協議会賞)
第7回AJCクリエイターズコンテスト金賞(文部科学大臣賞)
◆展示歴
<2025年>IAG AWARDS 2025 EXHIBITION・SHIBUYA AWARDS 2025
<2024年>駿府博物館
<2023年>銀座蔦屋書店
<2022年>枚方蔦屋書店・代官山蔦屋書店・銀座蔦屋書店
<2021年>代官山蔦屋書店
<2014年~2018年>東京都美術館
◆インフォメーション
独学で刺繍を学びオフフープ®立体刺繍を考案
2017年日本フェルタート®協会設立 協会代表理事
「立体刺繍の花と蝶々(誠文堂新光社)」ほか著書12冊

