美術家
KEITA SAKAI / visual artist
● 主な技法:ミクストメディア
私はこの時代において私の体を好きにはなれない。
資本主義の波に乗り、記号(消費的)にまみまれたこの体は病におかされている。
この社会は毒に覆われている。
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そして紙幣経済においてのさまざまなもの・ことが商品化され交換という行為により消失し続けてきた現在、さまざまな情報(己)のが広くそして手軽に共有されるようになった。この闇雲な繋がりを求めたことで、一定以上の富を得た人間は、豊かさとは裏腹に多くの人が疲弊し、虚構的価値を信じている。私にとってそういった過剰なシェアリングはある種の毒である。毒は記号であり、記号は「見ること」や「知ること」を通じて私たちに何かであれという役割を押し付けてくる。
それは選択の自由に見えて、実は認識の枠を狭めていく。知らぬ間に“意味のある私”を演じるよう強制され、言葉や映像として流通しやすい輪郭だけが価値を持つようになってしまった。その中で私の身体は、誰でもなれる誰かになろうとしながら、本来の曖昧さや矛盾を失っていった。私はこのような生活が嫌になった。とにかく救いが必要だった。だから自己(=私)が求める絵を絵を描こうと思った。神道の造形からインスピレーションを受け、生きることに対する願いを込めて絵を描いている。
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本作は、漫画における衝撃波や擬音といった記号を反復的に用いることで、記号の描写性と身体感覚との関係を問う試みです。文字が音を「表す」のではなく、形象として読まれるときに身体に響きを喚起する──そのズレと生成を構造的に浮かび上がらせ、日本的な擬音表現の特有性を記号論的に捉え直そうとしています。

KEITA SAKAI Profile
1997年 東京生まれ
2017年 東京造形大学造形学部彫刻専攻領域二年次 修了
2019年 武蔵野美術大学造形学部彫刻学科 卒業
2021年 武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻彫刻コース 修了
◆受賞歴
受賞
2019年 CAF賞2019 最優秀賞
2021年 群馬青年ビエンナーレ2021 入選
2022年 Watowa Art Award 2022 入選
2023年 神戸アートマルシェ2023 入選
Watowa Art Award 2023 準グランプリ・鬼頭健吾賞
2024年 アーティストニューゲート入選
SICF25 入選
ディファレント京町堀アートフェア2024 入選
助成
2020年 公益財団法人クマ財団クリエイター奨学金 第4期奨学生
2024年 公益財団法人クマ財団活動支援奨学金 奨学生
◆展示歴
個展
2021年 「codecode」KITTE marunouchi 4F/東京
「COLORS-色彩変奏曲」拉姆美術館/中国杭州
2022年 「PLAY-Patapata Nurinuri」A.R.C生活空間/中国広州
2024年 「曖昧を見る」msb gallery/東京
グループ展
2021年 「KUMA EXHIBITION2021」清澄白河・トーキョーバイク本店建設予定地/東京
2022年 「Meta MALL」BnA Alter Museum」/京都
2025年 「tagboat Art Fair 2025 」東京都立産業貿易センター浜松町館/東京
「mango art festival 2025」River City Bangkok/バンコク
「obj 2025」The Salil Hotel Riverside Bangkok/バンコク
「THINK?ー食は世界の入口だ」Spiral Garden新丸ビル/東京
◆インフォメーション
1997年東京都生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻彫刻コース修了。ディスレクシア(読み書き困難)による知覚の特性を出発点として、識字に関する「認識のズレ」をテーマに彫刻を制作している。日常の些細な行為を作品に織り込み、認識の曖昧さ(ヒューマンエラー)を考察しながら活動を行う。代表作に〈命がけ〉、〈LINE02〉など。
